て~ぶる23号 ( 2006.11.5 )
ふくろう てーぶる題字 No.23
住民が主役のまちづくりを子ども・健康・環境を中心に進める
<とよはし市民会議>発行
〒440-8501 豊橋市今橋1 豊橋市役所7階
こども関連施設等の建設 9月議会で契約が議決されました。
請負先は一般競争入札で決定
建設工事 12億1,558万5,000円(神野建設株式会社)
電気工事 2億3,100万円(東光電気工事株式会社)
空調工事 2億6,355万円(株式会社中部)
▼とよはし市民会議の考え
 子ども関連施設アンケート(「て~ぶる22号」)では200名余の皆さまの声をいただき、8月3日中心市街地活性化調査特別委員会の質疑に活かしました。
 この施設が、子ども中心に、多世代の交流の場となるためには、イベント依存でなく、「常時利用を第一にした施設」をと繰り返し訴えました。構想から建設まで、一貫した市民参画と行政の「体制づくりの不備」も問題点として浮かび上がってきました。また、今年3月、駅南の地域図書館計画が先送りとなりました。それにつれて施設計画の変更案のひとつとして、「子ども図書館」を提案しましたが、十分に議論する時間が取れませんでした。今後は、建設及び運営の問題点(子育て支援課、イベント施設運営者、ボランティアの三本立て)などを中心に、子ども・住民のための施設を目指して、とよはし市民会議は取り組みます。
「とよはし市民会議」とは…
子ども・健康・環境・文化を中心に議会質問・提案を続けて12年目を迎えました。本年は「建設消防委員会」「中心市街地活性化調査特別委員会」に所属。
とよはし市民会議の取りくみの主なものです。(継続&新規を含む)
(1)議会情報発信(議会&視察レポート)
(2)市民意見のアンケート・聞き取り調査
(3)市民活動参画(生ごみ堆肥化・えほんde子育て・公共・学校図書館整備)

(4)10代からの健康施策
(5)CAP導入拡大・ダルク豊橋開設支援〈註〉
(6)まちかどサロン地域福祉ネット支援
(7)遊休農地を「小さな農園転換」支援
(8)子ども・子育て・子育ち応援基金設置など

〈註〉キャップ「CAP」=子どもへの暴力防止プログラム、ダルク「DARC」=薬物依存症リハビリセンター
資料:「こども関連施設等」用地の流れ
    ~経営状況報告 「豊橋市土地開発公社」を中心に~
土地代:67億2,300万円 → 平成8年公社引取り14,940.07㎡(45万円/㎡)
利息合計:平成8年~17年まで1億8,000万円
〈内訳〉 8年 547,000円 (1か月分) 13年 6,832,000円
9年 48,212,000円 14年 3,498,000円
10年 63,394,000円 15年 2,076,000円
11年 30,802,000円 16年 2,510,547円
12年 20,219,000円 17年 713,191円
平成17年6月議決により、松葉商業用地開発事業より用途変更69億640万円(土地代+利息+事務費)/平成18年以降、10年間で74億円の「債務負担行為〈註〉」を設定して、土地開発公社から豊橋市が引き取っていく。利息(金利設定1.5%~2%)
〈註〉債務負担行為とは…地方自治体の債務を将来にわたって負担する行為。予算の内容として、議決によって設定。期間、限度額の変更は補正予算で行う。債務を負担する権限があるだけで、予算として定める時点での、損失補償や債務保証などの経費確定は必ずしも設定のための用件としない。
とよはし市民会議(渡辺則子)の一般質問
1.「小児慢性特定疾患児日常生活用具給付事業」の周知徹底
とよはし市民会議:05年10月施行された本事業が、市民へどのように周知されたのか、一般質問の前後にルートをたどりました。事業を知らせる「ポスター」は、障害福祉課に貼ってあり、保健所の玄関では「ちらし」を入手。事業は、母子保健センターが中心に受け、そのための「要綱」は、今夏には、市民病院医療相談室へ届いているとのこと。市民へのPR不足と、本事業のもつ問題点(用具等は買い取りであるが、利用者側からするとレンタルが良い)なども明らかになりました。今後、市民病院内で同じ立場の親同士の経験・情報交流の活動の場と機会ができるように支援します。
2.消費生活相談員の複数配置について
答弁:東三河県民生活プラザとの連携をさらに強めていくことも視野に入れて、適切に対応する。
とよはし市民会議:相談事業のなかで、高齢者をターゲットとする、金融関連の問題が続出しています。困ったり、分からないことをする相談できる消費生活相談への需要は高まる一方です。相談員の複数体制は待ったなし。中核市としての体制づくりと、市民への責任をはたすために、是非とも複数配置と相談員の研修等の充実を求めます。
3.虐待相談を担う専門員(臨床心理士、児童福祉司)の配置
答弁:児童福祉法改正により、平成17年度から、一義的に虐待通告や児童相談を担うことになり、保健師1名を配置して、要保護児童対策ネットワーク協議会で情報共有化を図り、虐待の早期発見、早期対応に努めている。また、平成18年からは、中核市も児童相談所を設置可となったが、県の児童相談センターと相互の役割と連携が一定図られているので、設置の考えはない。専門員の配置は、県と市の業務の役割や相談状況の内容を見極めて判断していく。
平成17年度相談結果(東三河児童・障がい者相談センター)全相談830件中、豊橋分は6割を占めています。虐待相談は年々増加。
(平成16年:103件/平成17年:140件)
農薬と子どもの健康と学校図書館
  「一般質問」に最新情報を加えて報告します。
<1>公共施設の農薬使用の実態調査と今後の対策
答弁:6月議会後、農政課が中心になって1,026施設を対象に、農薬使用の現況調査を実施。樹木・植栽への農薬は、全体の70.5%にあたる723施設で使用。殺虫剤、除草剤が主で、スミチオン、ラウンドアップ他、17種類、平均使用年2回。今後は、農薬使用を控え、定期的パトロールの実施、剪定、市民へのPR活動、防除方法について、庁内で共有できるよう、勉強会を開催する。
▼夏休み中に農薬散布があった9校を訪問しました。
 市内の小中学校で樹木に殺虫剤、校庭の草に除草剤が撒かれたことを知り、現場調査に出かけました。校庭の隅には除草剤で茶色になった草。毛虫に食べられて丸裸になった桜の木。皆さんの声も伺いました。「オコゼがけやきにいっぱいで、伐採するにも大変」「有機リン農薬以外の防除方法を教えて下さい」「除草剤を使わなかったら、誰が草を取るのですか」「虫を放っておいたら、花は全滅します」「農薬漬けの田んぼや畑、果樹園に比べれば、公共施設の農薬はまだまだです」…と。
▼とよはし市民会議の考えは・・・
 9月中旬の夕方、公園近くの住宅街を自転車で走行中、住宅地を囲む真ん中にぽっかり残った畑で、「農薬散布」に直面。私はできるだけ息を詰め、反対の方向に走り抜けました。散布の際には、周辺への周知と、散布記録を残すことが必要です。これらが守られるためには、農薬使用上の学習が必要です。
・有機リン農薬散布の問題点は、空気を通して、子どもや弱者の粘膜に影響があること。
・松の木は、農薬散布の有無に関わらず、2割近くは枯れることがある。まずは、一旦使用停止して、樹木の状態をみること。
農薬散布=樹木管理という発想からの大転換を!
参考資料:「虫はともだち~校庭はぼくらのワンダーランド」(新座市教育委員会)35頁
<2>児童生徒の健康診断結果について
答弁:近年、アレルギー性疾患が増加傾向。ぜんそく、アトピー性皮膚炎は、5年間前比較で、小学生で30%増、アレルギー性鼻炎や結膜炎は、小・中学生とも、2倍以上の増加。保護者へはこの結果に基づき、専門医療機関への受診を勧めている。本市では小児生活習慣病対策としての糖尿病抑制は、積極的に展開されていますが、小学生7人に1人は肥満児、20人に1人が超肥満児で、男子ではこの10年で倍近くになっており、血液検査等も視野に入れた学校保健の充実について、医師会や学校現場とも協議して取り組んでいく。
とよはし市民会議:診断結果を詳細に分析して、ことに、環境面、食育面からの早急な対策を求めます。
▼とよはし市民会議の今後の取り組み・・・
 12月議会の一般質問と決算審査で「子どもの健康」「環境」について、引き続き取り上げます。草が繁茂する夏、虫が発生する秋を越した上での、新たな対策を、学校現場での環境・健康教育につなげて取り組みたいと思います。無農薬管理に取り組む庭師さんの情報をはじめ、皆さまからのご意見をお待ちしています。
◇小学生のぜんそく患者数
・東京都学校保健統計(04年集計)
公立小学校20人に1人(5.73%)
・豊橋市 (「平成17年度児童生徒の病異常調査集計表」により、とよはし市民会議が集計)
6.26% (愛知県4.70%、全国3.27%)
◇「人間の物質摂取量(重量比)の83%は呼吸器から、食物は7%に過ぎない」
村上周三元東京大学生産技術研究所教授論文(「臨床環境医学」第9巻第2号)
出典「アエラ」(2006.10.2)
<3>「学校図書館支援センター」一歩前進
 今年、22中学校すべての学校図書館に司書が配置され、市内全部の小学校図書館への巡回も始まりました。学校図書館の活動が前進していることは間違いありません。司書がいることで、図書館の利用が高まり、いよいよ「学校図書館支援センター」に向けて、新たな事業が展開されます。(文科省3ヵ年事業により全国40市町村推進地域に指定されました)「学校司書」の位置づけを明確にして、市内全域を視野に入れた対策=小学校図書館への司書配置と司書勤務時間の延長を送球に取り組んでいただくよう要望していきます。
このページの先頭に戻る
トップページへ戻る

掲載の記事・写真の無断転載は御遠慮ください。