て~ぶる17号 ( 2005.10.17 )
ふくろう てーぶる題字 No.19
住民が主役のまちづくりを子ども・健康・環境を中心に進める
<とよはし市民会議>発行
〒440-8501 豊橋市今橋1 豊橋市役所7階
平成16年度企業会計(病院・上下水道)決算を認定
お金の動き
お金の動き:
▼市民病院 ~公立病院だからこそ取り組んでほしい点を質疑。
Q&A:医療系廃棄物における紙おむつの扱い
病院から出るごみはすべて産業廃棄物で、市内業者により処理されました。委託料は、事業所系一般廃棄物(1577万円7930円)と感染性廃棄物(収集・運搬・中間処理を含む:6818万3479円)。豊橋市では、紙おむつはすべて感染性廃棄扱いとなっており、全体の約6割近くを占めているとの答弁です。
とよはし市民会議:
厚生労働省では、医療機関からの紙おむつを事業所系一般廃棄物として扱うよう通達しています。ドイツでは、感染の恐れのある病原体が付着している廃棄物のみを「感染性廃棄物」と定義しています。一般廃棄物と感染性を含めた特別管理廃棄物の「あわせ産廃」処理が市町村の焼却炉の能力次第で日常化している現状もあると言われるなか、本市の産廃焼却炉周辺の住民の方からは「市民病院のおむつは市の炉で処理してほしい」との声も届きます。今後、医師による、紙おむつは感染性かどうかの判断に加え、あらたな「医療廃棄物処理法」制定を国に求めることが必要な段階にきていると考えます。
Q&A:院内での害虫駆除に総合的防除の考え
<ねずみ><ごきぶり>などの生息状況を調べて、必要最低限の薬剤を使用するにとどめる「総合的防除」の取り組みをとの質疑に、従来の方法と比較検討するとの答弁。
とよはし市民会議:
公共施設においては特に、化学物質過敏症などを発症させる殺虫剤の使用を止めるべきと考えます。幸い豊橋市民病院内では有機リン系農薬の殺虫剤は使われていませんでした。生息調査用捕獲器(豊橋市ではゴキブリ用50個ネズミ用30個設置)を、同じ面積の病院では、300個置いて調査後、置き餌方式で効果をあげています。適切な生息調査の検討を願っています。
▼上下水道
    ・上水道・・・未処分利益剰余金22億円余で財政状況は良好。
    ・下水道・・・純利益前年度比増等により、安全・採算面の健全性を維持。
Q&A:緩速濾過での水処理について
県水処理は凝集沈殿・急速濾過と消毒が行なわれており、本市の緩速濾過と比べて水質と経費の違いを質問。豊川の表流水と地下水による違いで、味はみなおいしい。比較はしていないがランニングコストは、緩速濾過の方が安いとの答弁。
Q&A:県水の値段について
県水の値段は、受水費を受水量で割ってみるのをひとつの考えとしてみると、平成2年から13年までの単価は、33円から39円。平成14年から40円台。平成16年度は43円。長良川河口堰における愛知県負担分は加算されているのかに対して入っていないとの答弁。
とよはし市民会議:
本市の水道水の料金は、据え置かれていますが、県内の近隣他都市をみると、長良川河口堰の水利用計画があります。これらが県水の値段に含まれるようになると、本市にも影響は必至です。
◆水道代100円で、何本のペットボトルに水を詰めることができるか。東京都の例では、1,000本です。それでも100円のペットボトルの水を買いますか?慣れとは怖いもの。皆さん、もっと豊橋市の水道水を使って!
◆節水と人口減少社会の水需要計画は、大幅に見直しが必要です。加えてさらなる地下水の活用策を検討することで、開発から環境との共存での課題が見えてきます。
とよはし市民会議・渡辺則子の一般質問 ~主なもの~
▼「子育て応援プラン」を実行に移すための課題
Q: 子育て応援推進のための、横断的専任担当者の配置の考えは?
A: 現段階では、専任担当者でなく、プロジェクトチームの設置など、組織として必要な連携・調整を行ないながら事業推進を図っていく考え。
とよはし市民会議:子ども課、子ども企画課、子育て応援課・・・など、他都市ではすでにさまざまな試みが展開中。本市独自の機構改革をおおいに期待しています。
Q: 子育て情報の一元化と情報発信の試みをカリオンビル2階市民活動推進係と市民協働として始める考えは?
A: 情報の整理および方法などの検討が必要で、そのための体制整備などを含めて勉強する。
とよはし市民会議:子育てネットワーク「ゆずり葉」の活動があることや、松葉のこども関連施設等建設を好機と、今から子ども・子育て情報の一元化・発信の基礎を、ブックスタートにつづく「市民協働」第2弾として、カリオンで作るべきと考えます。
▼「公園で健康づくり」「公民館等で集いの広場」を市民協働で推進するための課題
Q: 健康保持・増進を目的に公園を整備する考えは?
A: 公園の目的4点(環境保全、レクレーション、防災、景観)に加え、健康遊具も9公園に設置してきた。牛川遊歩公園の足裏ツボ刺激の歩道は好評。高齢者向けの介護予防遊具は「身近な公園で健康づくり連絡会」を設置して検討中。
とよはし市民会議:身近な公園とは、高齢者の足で10分以内、乳幼児母子には15分以内のところにあることが望ましい。年令を超えて使うことができる遊具の設置が、今後、地域の声としてまとまっていくことで、「公園中心のまちづくり」が進み、行政が支援する方策も検討されるようになることを期待。
Q: 公民館等で開く多世代交流によるお茶会やお楽しみ会の現況と課題は?
A: 老人クラブ連合会を中心に世代間交流が行なわれ、支援しているが、介護予防の観点からも、必要なので、事業を推進する人材育成や地域組織の活性化の取り組みが重要と認識。
とよはし市民会議:歩いて行ける町の公民館でもっと、気軽な集まりをとの声が届きます。ボランティア運営の場合、広報は回覧で、お茶菓子等実費は参加者負担としても、公民館使用料はネックです。とよはし版「歩いてつくる笑顔のまち」に向けてさらに取り組みます。
▼図書館の専門性について
Q: 今年2月、図書館協議会から提出された意見が、市民の手に届いたのは8月。この意見を生かして、是非とも、本格的な豊橋の「図書館整備構想」を練り上げてもらいたい。その際、図書館の専門家をアドバイザーとして迎えてはどうか?
A: 今回の意見書には「人・資料・建物」のあり方についても盛り込まれ、この議論が図書館活動の専門家や現場の声にも充分反映したものとなっていると認識。今後、整備構想をまとめていく過程で、議会をはじめ市民の方々や専門家のご意見も幅広く聞いて参考にする。
とよはし市民会議:図書館長の専門性が発揮されて運営されている例として田原市図書館があります。今後東三河の図書館文化を考えるために図書館の専門家を囲む、行政と市民の交流会を企画します。
Q: 図書館の専門性と指定管理者制度について
A: 図書館の業務には、施設の管理や図書の貸し出し業務をはじめ、図書資料の収集・整理、郷土資料・和装本の整理、読書活動の推進、読書相談、ボランティアの育成など、専門性を必要とする業務から、一般的な管理・サービス業務まで幅広い内容がある。指定管理者制度は、公の施設に民間の能力・ノウハウを活用し、多様化する市民ニーズに効率的・効果的に対応していこうとするもので、図書館もその例外ではない。今後「市民サービスの一層の向上」と「経費の節減」という観点から問題点を整理し、すでに導入した施設の検証も行なうなかで、図書館業務における指定管理者のあり方について検討していく。
とよはし市民会議:とよはし市民会議は、図書館は直営であるべきと考えます。経費やサービスが、指定管理者制度で全面解決すると考えることは間違いです。図書館利用は無料、また、徹底して個人の心の自由を守り抜くという原則に対して、営利を追求する民間が参入できる部分は?今後、利用者の皆さんの声が大きく響くようにと願っています。そのために今度こそ「図書館整備構想」にしっかり取り組んで頂きたい。(指定管理者制度については下記特集をご覧ください)
指定管理者制度 ~読者の皆さんのご質問にとよはし市民会議がお答えします。
豊橋市内ではどんな状況ですか。
駐車場公社では、さまざまな議論が積み重ねられています。公社員の生の声として、年金支給前に仕事がなくなると、生活設計が立てられないと、切実です。サービス向上等の提案を通して、生き残り策に懸命ですが、公社の性格上、管理者の胸の痛みや社員への責任がどこまで追求できるのか。会社とは違う、役所とは違う、このあいまいさが、今回に返って問題を分かり難くしているようです。12月議会での議論は必至と考えます。
桑名市立図書館でPFI導入して運営していると聞きましたが。
建設と運営に関わる公共の役割を25年間民間が担う全国初の図書館です。サービス面が具体的によく整理されているとのことですが、指定管理者制度も同様で、公共側には、民間事業者にサービス内容をオーダー&チェックする力が求められます。
指定管理者の募集に参加したいと思っても、その施設について分かっている利用者グループやNPO法人に仕事が回ってこないようですね。これで市民協働が進むのですか?
まだまだ情報がお互いに充分行き来していないように思います。まず、一番身近な校区市民館を取り上げてみましょう。今まで通り校区市民館運営委員会が指定管理者に移行します。運営状況の公開が進むことで校区民の関心も高まり、子ども・高齢者・障害者の利用向上のための、よりよいサービスを求めて、校区市民館相互の情報公開も盛んになるでしょう。また、市民館運営委員会の公開、主事の公募なども進むことが考えられます。校区からと、おおいに期待しています。「校区市民館だより」の回覧も始まっています。皆さんのお住まいの校区市民館の取り組みはいかがですか。
「産廃処理法における廃棄物処理施設の設置基準強化の実現を求める意見書の採択に関する請願書」の採択に関して
 9月議会に、小沢・細谷校区の皆さんが、生活領域内での産業廃棄物処理施設の創業や設置をめぐる、長年にわたる問題点の解決を求めて、請願を提出されました。とよはし市民会議は、請願を拝見して、趣旨は採択できるが、今後共に内容の検討を進めたいと返答しました。その後、環境経済委員会の審査と、意見書に関する議会の責任などを検討した結果、本会最終日にとよはし市民会議は「採択」の討論を行ないました。今回の産廃施設に関する「意見書を国に提出してほしいとの請願」は、豊橋市議会にとって初めてのケースです。この間、議会内での動きが分かりにくいとのご意見が多く寄せられましたので、ご説明いたします。
Q1.請願ってなんですか。
 憲法で認められた国民の権利のひとつで、市議会においては議員の紹介が必要な点が陳情と違うところです。(憲法16条:注1)市議会に対して、市民が、法律などの廃止や改正やその他についての希望を、申し出ることができます。
注1:「何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない」(憲法16条)
Q2.意見書ってなんですか。
 豊橋市の公益に関する事件に関し、豊橋市議会の意思を意見としてまとめた文書。市議会は、豊橋市の公益に関することについて、国または関係行政庁に対し、意見書を提出することができることになっています。(地方自治法99条)
Q3.請願は議会でどのように決められるのですか。
 請願を審査して、採択・不採択・継続審査のいずれかに決められます。
 豊橋市議会では「趣旨採択」「一部採択」「部分採択」扱いもあります。
「採択」・・・請願の願意が妥当であり、法令上、行財政上、実現性がある場合の採決方法で、市長や当局にその内容を送付し、その後の処理の経過や結果の報告を請求することができます。
「趣旨採択」「一部採択」「部分採択」・・・(例)昭和58年に向山図書館分室の児童室充実の請願を提出した際、一部採択になりました。
「不採択」・・・願意に賛成できない、実現可能性がない。対象が豊橋市の権限外などの場合。
Q4.これから12月議会にかけて、採択された意見書の提出はどうなるのですか。
 採択を受けて今後、市議会が責任もって、この請願の願意を生かした意見書を提出する責務が生じます。9月9日の環境経済委員会では、請願のタイトル「設置基準」と「許可基準」に関する議論や、願意の中にある「アスベスト」関連の法改正が進展している状況を考慮すべきとの議論がありました。これらの議論が生かされた意見書が作成されるように進むものと考えます。
 議会では定例会の会期中に、意見書検討の会議が開催されます、とよはし市民会議は、以前、意見書を提案した時のみ、検討会議に参加することができました。今回、採択した責任として、積極的に意見書案提出に向けて努力したいと考えています。
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